いろいろ 毒舌、ネタ 研修生の生活

私がゴルフツアーに出られなかった理由を考えた!反面教師にしてね。

投稿日:2020年2月15日 更新日:

プロゴルフトーナメント。

それは血の滲むような努力をし続けた者だけが出られるゴルフ業界1番の華やかな世界である。

と、かっこよく書いてみましたが、いわゆるゴルフツアーですねw

優勝すれば数千万円と複勝の高級車が貰える夢のある舞台です。

しかしゴルフツアーに出られるのはホンの一握りです。

120人位しか出られないゴルフツアーを夢見た人たちが日ごろから切磋琢磨しています。

若かりし頃の私はマスターズ優勝を夢見た一人です。

今回は私の傷をえぐる気持ちで何故私がゴルフツアーに出られなかったか書いていきたいと思います。

夢をもってプロを目指している人は私を反面教師だと思って頂ければ幸いです。

それでは語って行きましょう。

私(読むゴルフ中の人)の22歳のスペック

私があーだこーだ言ったところで、きっとあなたはこう思うでしょう。

「おまえ誰だよ!!!」

わかりますよ。

顔出しもしていないので、勝手にPGAティーチングプロと言っている可能性もありますからね。

とは言っても証明する気は無いので、少し情報を足していきます。

それを勝手に参考にしてください。

研修生でしたので、仕事はキャディ。

練習は余った時間でやります。

1日の練習時間8時間ほどです。

 

当時22歳の時のスペックです。

 

男性

身長177cm

体重68kg

 

1W飛距離260y

7I飛距離155y

その年の研修会スコア 最高72、最低79

普段所属コースを回るとハーフ37、38くらいのスコア

こんな感じです。

ちなみに研修会に入っていると年間の平均ストロークが良いとプロテスト1次免除などの特典があるのですが、私のようなスコアだとそのような免除は受けられないレベルです。

参考までにお伝えしておくと研修会トップの人は平均68ストローク位です。

私がトーナメントに出るために必要だったもの

正直な話、全てというのが結論です。

ですが、それでは納得出来ませんよね。

せっかくこの記事を読んでくれているのですから。

詳しく説明していきます。

スペックはもちろん、ほかの部分のほうが足りない事が多かったので私はツアーを目指すのを諦めました。

まずはわかりやすい技術面や身体面から説明していきます。

飛距離不足

まずは何と言っても飛距離不足でしょう。

今の時代ツアーに出るためには飛ばないと話になりません。

男子ツアー選手の平均飛距離はどんどん伸びています。

最低280ヤードは飛ばないと無理でしょう。

7番アイアンで155yなんてトッププロからしたら笑われてしまいます。

海外の飛ばし屋なんて200ヤードを8番アイアンとかで狙ってきます。

もうすでにこの時点で差がありすぎます。

誰がどう考えてもこの飛距離で戦おうとすること自体無理があるのです。

私の1番の失敗はまず飛距離を追及しなかったことです。

目の前のスコアにとらわれる余り、飛距離を伸ばす事よりもスコアを優先していました。

もちろん筋トレ等をして飛距離を伸ばそうと努力をしたつもりです。

今思えば260yでどんなに上手くてもツアーで活躍することは無理なので、スコアが悪くてもまずは飛距離を伸ばせるように最大限の努力をするべきでした。

体が細すぎた

飛距離と関係することですが、体が細すぎました。

まず現在ゴルフツアーに出ている人で体重60キロ台の人は少数派です。

世界のゴルフツアーを見てもほとんどいないでしょう。

飛距離と体重はある態度比例します。

正確には筋肉量と体重は比例するのです。

もちろん何もせずに体重だけ増やしても筋肉量は増えませんが、研修生が毎日10キロほど歩き、球を500球以上打っているだけでも筋肉量はある程度増えていきます。

よく飛距離は筋肉で飛ばすわけではないから筋トレは必要ないと言っている人がいますが、あれはプロの世界には通用しません。

事実世界のトッププロは筋トレをして体を作りこんでいます。

もし筋トレが必要ないのであれば世界のトッププロが筋トレをするはずはありません。

体重があれば深いラフからでも力でボールを運ぶことも可能です。

プロゴルファーで活躍するためには細い体では限界があると思います。

フェードでゴルフを覚えた

これまた飛距離に関する事です。

私は研修生の時はよく言えばフェードを打っていました。

そのおかげで飛ばない代わりに余り曲がりませんでした。

最近はクラブの影響もあり、フェードを打つ選手が目立ちます。

ゴルフツアーのような硬いグリーンに止めるためにはフェードのほうが有利なのだと思います。

しかし条件があります。

何度もお伝えしているように飛んでいる事が絶対条件です。

もし飛んでいるのならきれいな捕まったフェードじゃなくてもいいのです。

350ヤード飛んでコントロール出来ていれば擦ったスライスでも260ヤードの完璧なフェードよりも価値があります。

もし私の様に飛ばない人は先ずはドローで捕まえる動きを身に着けることです。

それに関しては以前の記事を読んでください↓

ドローとフェードどっちを練習するべきなのか?

パターが下手すぎた

私はパターが苦手でした。

・・・すみません。

少し見栄を張りました。

今でもパターが苦手です。

ゴルフのスコアの3分の1以上はパターです。

つまり

パターが下手=ゴルフが下手

ともとらえることが出来ます。

私が普段回る8フィートくらいのゴルフ場でそう思うので、これがトーナメントをするような12フィートくらいの速いグリーンならその下手さはより目立ってくると思います。

トーナメントに出るような選手はパターが上手いのはもはや必須条件です。

飛ばす事と同じくらいパターは重要です。

ツアーに出るためにはQTで勝ち上がらなければいけません。

そのためにはバーディーを量産できるようなパターの精度が必要です。

QTについての記事はこちら↓

レッスンプロに言い訳させて下さい。いきなり上手く打てないって!

私なりにパターを練習しましたが、センスも練習量も経験も全てが足りませんでした。

ほかにも色々ありますが、技術面や身体面では飛距離不足と、パターが下手なことが目立っています。

次にお伝えするのはその他の要素です。

これはもしかしたら私の言い訳かもしれませんが、かなり大切なことです。

誠に厳しい事ですが、夢を持っているだけでツアーに出て活躍出来るほど甘い世界ではありません。

これからお伝えすることは本気でツアーを目指している人は聞きたくない内容かもしれません。

もし私が当時こんなことを言われても心のどこかでは思っていても、否定するはずです。

もしあなたがこれからゴルフツアーを目指すというのであれば真剣に私と同じ様にならないか考えてから行動してください。

お金が無かった

これが全てと言ってもよいくらい大切なことです。

よくある美談としてお金が無くても努力してプロになって大活躍するというのが、どのスポーツや社会でもあると思います。

むしろ最初からお金持ちの人が活躍するよりも貧乏から努力だけでプロになり活躍する方のが大抵の人は応援したくなるかと思います。

漫画に出てくる主人公は大抵このパターンですよね。

ボロボロのクラブやウエアを主人公が、金持ちで恵まれたライバルたちを倒していく。

いかにも少年漫画に出てきそうですね。

しかし現実はそんなに甘くはありません。

貧乏でもツアーに出て活躍するのは絶対に無理とは言い切れませんが、限りなく0に近い数値です。

例えば給食費も払うのがやっとの家庭の子供が医者になりたいと夢見ていたらどうですか?

医者になる為にはお金が沢山かかります。

私は医者では無いので詳しくはわかりませんが、ネットを調べると5000万はかかるようです。

貧乏な家の子供が医者を目指しても、勉強以外の面で苦労するのは明らかです。

研修生でもお金のある人と無い人では考え方が違ってきます。

わかりやすいのがプロテスト。

貧乏な研修生だと、最悪の場合実力があるのにお金が無くて今年は辞めておこうとする人もいます。

当然QTもお金がかかるので2つとも受ける資金が無いと経験すら出来ません。

お金が無い研修生だとプロテストのお金を捻出しようとバイトまでする人すらいます。

私も当時はそこそこお金が無かった。

実力が無かったので、プロテスト代がかかる以前の問題でしたが、試合に出たくても出られないことはしょっちゅうです。

お金が無いので、定休日以外はキャディに率先して出ます。

お金が無いので研修生の間はずっと貧乏生活でした。

お金が無いのが何故良くないのか。

お金が無くても活躍する人も世の中には沢山います。

例えばお笑い芸人。

昔は貧乏で下積み生活をして今は活躍している人も多くいます。

では何故私がお金にそんなにこだわるのか。

それは練習時間や試合経験が奪われるからです。

ゴルフは基本的にお金持ちのスポーツです。

クラブも高額だしコースだって高い。

でも本当に大切なのは練習時間の確保です。

お金が無いと私のように毎日働いて余った時間で練習するしかありません。

昔は研修生になっていないとプロになれなかったので、今よりは平等でした(あくまでも今よりかです)

もう本当に寝る時間と仕事以外ゴルフだけ。

どんなに頑張っても10時間練習できればすごい。

だって1日24時間です。

そのうち7時間はキャディの仕事で6時間は睡眠。

これだけで13時間。

残り11時間で食事やお風呂、移動時間を考えるとどんなに努力しても10時間が限界値です。

ですが世の中には研修生にならずにプロを目指して頑張っている人もいます。

お金があれば毎日のようにコースに行って練習場にも行くでしょう。

そのような人は体のケアにも気を使う余裕すらあります。

タンパク質豊富な健康的な食事もアスリートなら当然です。

プロを目指す情熱は私達研修生と同じだとすると、誰よりも質と量を両立して頑張ろうと意気込んでいるでしょう。

朝コースに行き、帰ってきてから遅くまで練習。

有名なコーチについてスイング指導を受けている人も多くいます。

出られる試合があれば、全て出ようと考えるはずです。

プロテスト、QTを受けるのは当然。

むしろプロを目指しているのに受けないのが意味がわからない。

プロとして活躍するなら当たり前の考えだと思います。

その一方貧乏研修生は。

朝からやりたくもないキャディで肉体的にも精神的にも疲れた状態からスタートです。

毎日回ると言っても毎日同じコースを9ホールだけ。

18ホール回りたくても日が暮れて回ることが出来ません。

冬なんてグリーンが凍らないようにシートをかける影響でほとんど回れません。

後は先ほどお伝えした通り。

・・・

無理じゃね~。

相当センスの塊みたいな人ならひょっとしたらツアーで活躍出来るのかもしれません。

ですが、そもそものスタートラインが違う。

本人は集中してゴルフを頑張っていても、仕事が終わってから疲れた状態で集中するのと、疲れていない状態で集中して練習するのでは絶対に違います。

だんだん書いていて悲しくなってきました。

ですがこれが現実。

中には本当にゴルフだけしかしていない人もいるのです。

ジュニアの頃からそんな生活が当たり前のお金持ちの人と戦って行かなければいけません。

私が20の時にQTを受けたときにこの差を実感しました。

その時の事を少しだけお伝えしていきます。

QTでの出来事

私がQTを受けたのは20歳の時です。

プロテストに通るのはこの時は無理でしたがQTのファーストなら来年あたり通るかも。

そのためにどんな感じか知っておきたいと思い受講しました。

詳しい話は省くとして、結果的に3打差でダメでした。

この時せっかくゴルフだけ出来るのだから、誰よりも練習しようと心に決めていた私は朝早くから日が暮れるまでコースにいました。

その時に有名なアマチュア選手もQTを受講していました。

その人は同じような仲間4人と来ていました。

私は自分が回り終わっても最後までモクモクとパター練習をしていました。

その人達は4人でパッティンググリーンにやってきて話しながら練習していました。

「去年どれくらいコースに言った?」

「200日くらいかな」

「俺もそれくらい」

このような会話が聞こえてきます。

有名な選手だったので、私も知っていました。

今ではツアーで活躍している人達です。

結局その人たちは日がくれるまで練習していました。

次の日もその次の日も私とその4人だけが最後まで残って練習していました。

その人達はQTに通っていました。

私は練習量というより、その環境に驚きました。

私の所属するコースの研修生にも仕送りをしてもらい、仕事は週に2,3日だけしか来ない人はいました。

でも次元が違います。

仕事もせずにゴルフばかりしているのです。

お金を持っているのは言うまでもありません。

このQTの間の練習量は私とこの4人は同じ位ですが、なにせ私にとっては仕事もせずに特別な感じです。

やっぱり仕事をせずにゴルフだけに集中出来るとパット練習ですらいつもと違う感じがします。

このような環境を1年を通してほとんど。

ジュニアの時からこの様な環境だったのだと思います。

金持ちとの差を実感した時でした。

正直この問題は自分で何とかするには相当大変です。

もし貧乏人がこれと同じ様に出来るとするならば、お金持ちに気に入られ、自分に投資してもらう事だけでしょう。

今思えば心の変化があったのはこの時からなのかも知れません。

結局はスコアが思ったように出ないから

私は23歳でゴルフツアーを諦めました。

私が見てきた研修生は30を過ぎたあたりで、この先どうするか考える人が多かったです。

30を過ぎてもスコアの平均が74前後という研修生が多いです。

中には常にアンダーで回っているのに何故かプロテストには受からない人もいます。

私は18歳の時にどの様な感じの将来になるのか希望を紙に書きました。

本当にざっくりです。

3年後プロになる。

5年後ツアーに出て活躍する。

7年後マスターズに出る。

…みたいな感じです。

ですが、実際23歳になってもプロにすらなれていませんでした。

しかも、20歳で初めて受けたQTも21歳にQTに通るための経験という意味だったのに、結局その後お金が無くて受ける事が出来ませんでした。

もし、この時に私が飛ばなくて、お金が無かったとしても、常にアンダーで回る実力があれば、おそらくツアーに出る事を諦めていなかったと思います。

私は先輩の研修生を見ていて、もし自分も30過ぎて先輩と同じような感じになっていたらどうしようと怖かったです。

30を超えた研修生はツアーをあきらめた後レッスンをする事が多いです。

私もゴルフをやっている限りいつかはレッスンをすると思います。

仮に私が今からレッスンをすれば30になった時にはツアーを目指していた先輩とレッスンスキルにかなり差があるのではないだろうか?

そもそも20代でゴルフレッスンをしている人はかなり少ないのでレッスン業界で有名になれるのではないだろうか?

こう思うとツアーを諦めてレッスン業を本格的にやったほうが良いのではないだろうか。

レッスンをすれば今みたいに将来の不安もせず安定した生活が送れるかもしれません。

日本1のレッスンプロになれるように頑張ろう!

私はこう自分に言い聞かせツアーを諦めました。

今まで色々言い訳を書いてきましたが、ハッキリ言います!

結局はスコアが思ったように出ないから辞めたのです。

まとめ

今思えば私はゴルフツアーに出られるような者ではありませんでした。

それはゴルフ以前の問題です。

性格的に自己中のオラオラ系ではなく、どちらかというと人の目を気にする小心者。

周りとの協調性を大切にする性格です。

仮にツアーに出てもあいさつ回りやファンサービスなどで気疲れしていると思います。

ツアーは毎週同じ人120人程で戦います。

もちろんモロ体育系ですので上下関係もハンパないです。

そんな中私が混じっていたら、ゴルフをやる前から負けていたと思います。

どの世界でもそうでしょうが、1流の人は普通の感覚ではありません。

もしあなたがゴルフツアーに出たいと思っていたら、私の話を少しでも参考にしていただけると幸いです。

長い話を最後まで読んで頂きありがとうございました。

それではより良いゴルフライフを(^^)/

プロゴルファーになるならこれはダメ!やってはいけない研修生の生活。

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