突然ですが、皆さんはデータというものをどのように利用されていますか?
仕事で考えると、例えば営業に出る際に、先方の顧客データがあるだけで、会ってもいないのにだいたいどんなセールスをすればよいのかわかったりしませんか?
データというのは、その事象(相手)を説明するための客観的な根拠となります。
数字的な根拠を相手に示すことで説得力のある説明をすることができます。
ということで今回は、データから見る笠りつ子選手の強みは何かを探っていきます。
では、まず簡単なプロフィールの紹介をいたします。
笠りつ子のプロフィール
(笠りつ子 公式インスタグラムより)
選手名 :笠りつ子(りゅう りつこ)
生年月日:1987年11月4日生
身長 :160cm
体重 :58kg
出身地 :熊本県
出身校 :東海大学付属第二高等学校 九州東海大学(現 東海大学)中退
所属 :熊本テレビ→京セラ
笠りつ子の主な成績
・優勝回数5回
2011年 ニトリレディスゴルフトーナメント
2012年 ヤマハレディスオープン葛城
2015年 アクサレディスゴルフトーナメント
2016年 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
2016年 ニトリレディスゴルフトーナメント
2016年 日本女子 賞金ランキング3位
2016年にはイ・ボミや申ジエとの賞金争いを繰り広げたほどの実力者です。
成績推移(獲得賞金ランキング)
では、ここからは「データからわかる!笠りつ子選手が2016年度賞金ランキング3位になれた理由」を分析していきましょう。
ちなみに、今回のデータはJLPGA(一般社団法人日本女子プロゴルフ協会)のホームページ(https://www.lpga.or.jp/)から抜粋しています。
最初に獲得賞金ランキングの推移を見ていきましょう。
ツアー年度 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 |
金額 | 6,706万円 | 5,481万円 | 4,828万円 | 5,790万円 | 13,411万円 |
順位 | 12位 | 14位 | 18位 | 12位 | 3位 |
※金額は四捨五入切り上げ
賞金ランキング3位になった2016年度を基準に過去5年のデータを抜粋したものです。
比較的安定した成績を収めていますが、2012年度から4年間は、優勝経験もあり、期待されつつも、上位には食い込めず、悔しい思いをしてきました。
では、なぜ2016年度に急に成績が良くなったのでしょうか。
笠りつ子は2015年度と2016年度では何が変わった?
2015年度と2016年度の様々なデータを見比べてみましょう。
リカバリー率 | バウンスパック率 | パーブレイク率 | パーオン率 | |
2015年度 | 37位 | 24位 | 17位 | 14位 |
2016年度 | 13位 | 7位 | 7位 | 2位 |
※リカバリー率・・・パーオンしないホールでバーディー以上の良いスコアを記録した割合
※バウンスパック率・・・ボギー以上の悪いスコアを記録した後のホールでバーディー以上の良いスコアを記録した割合
※パーブレイク率・・・バーディー以上の良いスコアを記録した割合
※パーオン率・・・パー3なら1打。パー4なら2打。パー5なら3打でグリーンに乗せた割合
もちろん、この年は賞金ランキング3位になったわけですから全体的な数値がよくなっているのは当然かと思います。ただ、突出して良くなったところがあります。
それは
バウンスパック率は24位から7位にジャンプアップし、パーオン率に至ってはその年の賞金女王のイ・ボミ選手に次いで2位という成績を収めています。
ここから見て取れるのは
抜群の安定感!
と
精神力の向上!
といえるのではないでしょうか。
笠りつ子選手はこの年あたりから、長く取り組んでいたノーコック打法(手首を固定して、手首の角度を変えずにトップの形へもっていく打法)をものにしたことにより、成績が向上。
加えて、そのスイングが大きな自信となり、たとえスコアを落としたとしても大きく崩れることなく、スコアを整えることができる精神力を身に着けたと考えられます。
このことを裏付けるデータとしてもトップテンにランクインする回数も出場試合数33に対して22回ランクインするという2016年度では最多を記録しました。
やはりパーオンは大事ですよね。スコアがぐっと向上します。
では、少し見方を変えて2016年度賞金女王のイ・ボミ選手と2位の申ジエ選手とはどんな差があったのか。それは
平均パット率です。
笠りつ子選手は2016年度平均ストロークランキングで4位でしたが、上位5人の中での平均パット率は最下位。
そして、全体のランキングを見ても10位と芳しくありません。
逆に課題が浮き彫りになった為、課題改善のために全力を注ぐことができますよね。
笠りつ子まとめ
いかがでしたか。
このようにデータを活用することで、様々なことが見えるようになってきます。
機会があれば他の選手を分析してみるのはいかがでしょうか。
そうすることで、自分の課題も見えてくるようになり、新たな練習目標ができ、より一層のスコア向上につながるかもしれませんね。
それでは良いゴルフライフを!(^^)!